FeatureLand Rover & Jaguar
2016 Jaguar XF ファーストオフィシャル

XEのビックブラザー。
英ジャガーは、来月開催されるニューヨークモーターショウで全面刷新したジャガーXFでワールドプレミアする、と発表しました。2016年モデルとして北米や欧州などに展開する計画です。
本当の意味での「オールニュー」モデル
長年、フォードのDEW98プラットホームをベースに作られていたジャガーXEですが、遂にプラットホームを全面刷新します。このフォード製のプラットホームは1999年製造のリンカーンLSから使用されている「年代物」で、古臭いを通り越した存在でしたが、一転、ニューXFではクラス最先端のプラットホームを手に入れました。
ベースはジャガーXEのiQ[Al]プラットフォームです。iQ[Al]プラットフォームには、75%をアルミニウムが占める軽量モノコックボディが組み合わされます。さらに75%のアルミニウムのうち70%に6000系を含む高張力合金が使用されている、というコストが掛けられた仕様です。
足回りも贅沢仕様です。フロントサスペンション側にオールアルミ製のダブルウィッシュボーンを採用しています。後輪駆動車である故「ゆるい前足」かと思いきや、実際は「渾身の前足」でした。フロントのダブルウィッシュボーンはサスペンションのストロークがスムーズになるという大きなメリットがある一方で、大手メーカーが採用しない理由にレイアウトの難しさとコストの問題があるからです。
ジャガーXEでは、この軽量なシャシーとボディにより、正確で素早いレスポンスと快適な乗り心地を実現しています。
このジャガーの社運をかけた基本構造を、そのままNEWジャガーXFで受け継いでいます。XF現世代(X250ジェネレーション)よりも全長は7mm短くなっていますが、ホイールベースは2,960mmと51mmも長くなりました。
そして何よりも絶賛したいのが軽量化です。X250ジェネレーションのXFと比較し、新プラットホーム+軽量モノコックボディの恩恵で何と190kgも軽くなっています。そしてドイツ勢のサルーンと比べても70〜80kgほど軽い。
コスメティックスは現XFからキープコンセプトですが、中身は全くの別人です。今回のXFのモデルチェンジこそ「オールニュー」モデルと呼ぶに相応しいと言えます。友人にビジネスサルーンを進めるなら、迷いを生じることなくBMW 5erやMercedes-Eクラスよりも、JagのXFを薦めたい(日本での値段にもよりますが)。
パワートレインには、ジャガー&ランドローバーのモジュラーユニット「インジニウム」の163PS版ディーゼルが搭載されます。インジニウムは最新技術を余す事無く採用したジャガー&ランドローバーの意欲作です。インジニウム以外では、スーパーチャージャー過給の3.0リッターV6ガソリンエンジンも搭載される予定です。
詳細はニューヨークモーターショウで明らかになります。