Land Rover & Jaguar

ジャガー&ランドローバー 直列6気筒へ回帰か?

欧州車の主戦場は3気筒へ。

米国のモーターメディア「MotorTrend」で興味深いニュースが。ジャガー&ランドローバーは、同社のハイパフォーマンス車に搭載しているV6スーパーチャージャーを2016年モデルでディスコンにし、代わりにインジニウムエンジンをベースにした新開発の直列6気筒エンジンにリプレイスする計画がある、と報じました。

ここ数年で「絶滅危惧種」とまで言われてきた直列6気筒エンジン。今や量産するのはBMWのみとなりました。しかしここに来て、メルセデスベンツが次期EクラスでV6を捨てて直列6気筒へ回帰することが確実視され、さらに今回のジャガー&ランドローバーの報道。。背景にあるのは、2020年のEuro7を睨んで3気筒エンジンの展開を余儀なくされているからです。

BMW、Mercedes、Jaguarが直列6気筒、VW/Audi、日本勢はV型6気筒へ

当ブログでも再三話題にさせていただきましたが、60℃バンクのV型6気筒エンジンは「コストカットの産物」です。生産コストの削減を目的に大排気量クラスの前輪駆動車が躍進し、そして衝突安全規制の強化によりフロント側にスペースが作れなくなった結果V8から2気筒減らそうということで生まれたのがV型6気筒エンジンです。少し暴論かもしれませんが「クルマの完全バランスを目指して生まれたエンジンではない」ことは誰も異論がないと思います。
直列6気筒エンジンは、エンジンの惰性振動(1次、2次)そして偶力ともに発生しません。気筒容積とエンジン振動の観点から見ると、直列6気筒エンジンは理論的には完全バランスを持つ無欠のレシプロエンジンです。

BMWがお手本か

1960年代に生産されたジャガー・Eタイプ以来の直列6気筒へ回帰させる最大のモチベーションが、BMW 1シリーズをライバルとしたコンパクトハッチの開発計画があるからです。
2016年モデル以降のCセグメントのクルマには3気筒エンジンの搭載が必須となります。市場投入のスピードを重視するなら現在のV型6気筒スーパーチャージャーエンジンとモジュラー化した直列3気筒エンジンを作るのが正攻法となりますが、EU域内に異次元の合理化に奮闘する姿が横目に見えます。BMWです。ボアピッチを同一にし、3/4/6気筒とガソリンとディーゼルを共用する、という美挙を成し遂げようとしています。

今回のジャガー&ランドローバーの直列6気筒エンジンへの回帰に関する報道は、MotorTrendも「オフィシャル情報ではない」と公言しています。ただ、ジャガー&ランドローバーのモジュラーエンジン「インジニウム」に3気筒のアーキテクチャーも組み込まれることは確信している、とスクープを結んでいます。

インドのタタモータース傘下になってからのジャガー&ランドローバーの「エンジニアリング至上主義」は半端有りません。ベストと思われる技術には徹底的にコストを掛けます。
最適な気筒容積と絹のように滑らかな出力特性、完全無欠の振動特性。ジャガーのクルマ作りに根底にある「スポーツネス」を具現化するには、直列6気筒エンジンが必要、と考えているはずです。

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